NHK・花子とアンが最終回で、赤毛のアンを読んでみたくなりました
2015/05/21
実は、赤毛のアンを、ちゃんと読んだことはないんですよね。
NHKの朝ドラは、「あまちゃん」からよく見てて。
「ごちそうさん」もなかなか良かったですが。
花子とアンは、
「ごちそうさん」の続きのような場面から始まりました。
戦争のなか、夜の空襲、花子は書いていた物語の元本「グリーンゲイブルズのアン」と
大事な英語の辞書を抱えて、火の粉が落ちるなか逃げる、という場面から。
その映像に、1話から釘づけになりました。
毎日録画して、観ていました。
アンのゆりかご・村岡花子の生涯、という本をもとに、
花子とアンの物語が始まりました。
花子が養女にした子供の、その娘さんが書いたものです。
赤毛のアンを読んだ人は、最初の言葉や、花子の性格や行動が、
アンにそっくりにドラマが進むのに衝撃をうけたと言いますね。
カナダの風景にそっくりな甲府の田舎の風景、ぶどう畑。
ドラマの中で花子は、蓮子さまという「腹心の友」に出会います。
友達でもなく、親友でもない、腹心の友という言葉に、
私も共感しました。腹心の友、という言葉、すごくいいですよね。
花子の吉高百里子さんと、蓮子さまの仲間由紀恵さんに確執があると、
ネットで読んで、どうなっちゃうんだろう?とはらはらしてました。
ダブル主演になりそうなほど、仲間由紀恵さんの演技に吸い込まれてしまいました。
最初に政略結婚させられた炭坑王・嘉納伝助さんとの結婚の前に、
花の実家、甲府に遊びに行き、
花のお母さんに、何も言わずに泣き崩れるシーンは、体が震えてしまいました。
ドラマが進むなか、あるとき週刊誌を読みました。
週刊誌なので、すべてほんとうのことかどうかは不明ですが、
蓮子さまのことが書かれてありました。
宮本家(本来は宮崎家)に嫁いでからも、伯爵家としてのプライドを捨てることができずに、
最後まで柳原百蓮と、柳原の性を名乗っていた、と。
息子さんが終戦の数日前に、戦死され、それを知った蓮子さまは、
ショックのあまりに、ほんとうに一晩で髪の毛が真っ白になったこと。
伯爵家のお家柄から、その関係の人に説得され、美智子さまのご結婚を反対されたこと、など。
仲間由紀恵さんの蓮子さまがそれらに重なり、そのお人柄に興味惹かれました。
戦争は間違っている、とその時代に、誰も口に出して言えなかった。
子供たちは青年になり、お国の為に戦って命が無くなることも、
正しいと思っていた時代。
「花ちゃんがラジオで話したから、純平は戦争に行って死んじゃったのよ!」
この一言がほんとうに重く心に突き刺さりました。
ドラマの中で、ついに戦争になる、と
修和女学校のスコット先生が、カナダに帰るまえに花子に渡した、
Anne of Green Gables (グリーンゲイブルズのアン)
「平和が訪れたら、日本の子供たちに、このお話を翻訳してね」
花子は、自分が生きてきた証に、その本を、戦争のなかも大事にし、
空襲になってもその本を抱きかかえ逃げて、守りとおしました。
悲しい戦争のあと、数年たって、やっと本になった「赤毛のアン」
「花子とアン」を見て、こんなに大変な時代に、こんなに大事に持ちつづけて、
村岡花子先生が守った本。村岡先生がいなければ、この「赤毛のアン」は日本で読めなかったかもしれない。
そんなすごい本なんだと、このドラマで初めて知りました。
昔の翻訳ものの本はきっと、同じように大変だったのかもしれませんね。
曲がり角を曲がった先に何があるかはわからないの。
でもきっといちばんよいものにちがいないと思うの
花子は、空想の翼を広げて、素晴らしい言葉で翻訳したのですね。
私の母も戦争を知っています。
土佐清水の町の奥に、防空壕があったことも、
浜遊びに行って飛行機から焼夷弾が落とされ、母親たちが子供たちの盾になり弾を避けたことも、
話してくれます。
人生の中で「曲がり角」は戦争であったり、
人間関係であったり、仕事関係であったり、
たくさんの曲がり角があります。
曲がり角のその先が細く険しい道の時もあります。
私は人よりもたくさんの曲がり角を曲がってきて、
さらに細く険しい道も、何度も通ってきましたし、
今も通っている最中ですが、
ほかの人も、この人は幸せだろうな、何も心配することもないんだろうな、
という人でも、いろんなことを抱えているのを教えてもらったりします。
人は何かしら、問題をかかえ、解決しながら生きて行ってるのですね。
曲がり角を曲がった先に何があるかはわからないの。
でもきっといちばんよいものにちがいないと思うの
「赤毛のアン」は、読んだ人がみんな共感するような、
素敵な言葉で綴られています。
時間ができたら、ゆっくり読んでみたいです。
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